ピンポンパン徒然草   第 九 段





 今まで「おすすめ名曲集」に関して、多くの方から曲のリクエストが僕のところに寄せられてきました。そこでリクエスト一件を一票に置きかえてリスト収録曲の人気投票の統計をとってみました。もちろん曲をリストにアップした時期のずれがありますから正確なデータというわけにはいきませんが、人気のバロメーターとして一応の参考にはなると思います。

 まず第三位。『帽子をかぶった男の子』でした。おそらく恭子お姉さんの時代に番組を見ていた世代の方からのリクエストが多いと思われます。今でいう「癒し系」の曲ということになるでしょうか。全体に優しい雰囲気に包まれていますし、聴いていて心が落ち着きそして感動を覚えます。これは世代を問わず楽しめる曲ですね。(僕はこの曲の歌詞がとても好きです。優しくて切なくて、味わいのある素晴らしい歌詞だと思います。)また恭子お姉さんの歌声が曲想にとてもマッチしていますねえ。人気の原因はそこにもありそうです。

 次に第ニ位。2曲ありました。『海の大家族』と『やっぱりぼくはぼくなんだ』です。最近「魚」の歌がブームになっているせいでしょうか?(笑) それもあるでしょうが「海の大家族」はとてもユニークな曲ですからね。単純だけど親しみやすいメロディーとちょっとふざけた感じの歌詞を持っていて印象深く、子供心に一度聴いただけでも覚えてしまいそうな感じがします。聴いていてあまりの懐かしさに感動し、ウルウルされた方もきっと多かったことでしょう。(僕もその中の一人なんです.....。)今の子供たちが聴いても喜んでくれそうな気がします。

そして『やっぱりぼくはぼくなんだ』ですね。この曲を聴いたある男性の方から次のような感想のメールをいただきました。

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(この曲を聴くのは)たぶんおよそ25年ぶりなんだと思います。何度も繰り返すようですけど、もう一度聴けるなんて思いもよらなかったので不思議な気分だし、ほんわかとした幸福感に包まれています。

当時、本当に好きな曲でした。口ずさみながら勇気がわいてきたことを覚えています。今聴いても、率直な気持ちをストレートに表わした詞だし心地よいメロディーです。(うまく言葉で表現できないな。)

「身なりもきちんと評判だし」って歌っていたんですね。ここの部分はいつも何て言っているのかわからなかったので、たぶん、テープに録音して何度も聴いたと思うのですけど、結局聞き取れずじまいでした。でもこれですっきりしました。この部分と後の方にある「お母さんだって考えて欲しい」というところのそろった歌声は、そのメロディ−とあわせて今でもやっぱり好きです。

今ほど情報を集める手段を持たなかったので、そのころビッグ・マンモスについてほとんど知り得ませんでした。でもゆきえお姉さんが彼のことを、やせやまくん、て呼んでいたことは覚えているような気がします。彼が早逝したことは最近になって知りました。この歌を聴いた人にこうやってさまざまなものを残してくれたと考えると、やはり胸が締め付けられるような切ない気持ちになります。もう届くことはないけれど、やっぱりぼくはぼくなんだ、と励ましてくれた彼にありがとう、って言いたいです。君ががんばって歌っていたこと、よくわかるよ、って。

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このメールの紹介だけで僕はもう何もコメントすることはなさそうです。読んでいてとても嬉しくなり、そして感動のあまり思わず涙ぐんでしまいました。(最近、僕は涙もろいんです。)「ピンポンパンの部屋」にご来室のみなさんは、きっとこの方の気持ちを共有できますよね。


 最後に第一位。第二位と同じく2曲ありまして、僅差で『青空特急』と『星物語』でした! やはりビッグ・マンモスは人気がありますね。まず『青空特急』。この曲はピンポンパン円熟期の代表曲でもあります。さわやかで力強くて聴いていて元気をもらえる曲ですね。『星物語』についてはいちいち解説する必要はありませんね。本当にロマンチックで素晴らしい曲です。

 これからもピンポンパンの名曲を紹介し続けていきたいと思います。その中で、この感動を共有できる未知の方々との素晴らしい出会いを僕はとても楽しみにしているんです。